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国内男子

3年ぶりの復活優勝を果たし2度目の賞金王に ?金庚泰?

2016年1月25日(月)午後4:35

 国内男子ツアーの2015年は“鬼"の復活が印象に残るシーズンとなった。

 2010年に韓国人選手として初の賞金王となり、アマチュア時代からの“鬼"の異名を日本でも定着させた金庚泰(韓)。しかし2012年8月の優勝を最後に勝ち星から見放され、2015年は1月にソンイ夫人という伴侶を得て復活を期した一年だった。蓋を開けてみれば、これまでの無冠が嘘のような年間5勝の大活躍。2度目の賞金王に輝いた29歳は、文句なしに2015年シーズンの主役だった。

 嬉しい新婚初Vは異国タイで挙げた。6月のタイランドオープンで最終日1打差からの逆転勝ち。3年ぶりの勝利にガッツポーズにも力が入っていた。この2か月前には長男も誕生し「家族の存在が力になったのは間違いない」と話した金。本来の強さが戻ってきたのは新たな家族のおかげと言っていいだろう。

 7月のミュゼプラチナムオープンで2勝目に一番乗りとなった金は、9月のフジサンケイクラシックで早くも3勝目をマーク。その後も勢いは止まらず、3週後にはアジアパシフィックゴルフ選手権 ダイヤモンドカップゴルフでキャリア初の年間4勝目を収め、獲得賞金は早くも1億円の大台に。2位の岩田寛に5,000万円近い差をつけて独走態勢に入った。

 とはいえ「まだ4000万円の試合が4試合ある」と金に油断は無く、11月にはマイナビABCチャンピオンシップで2001年の伊澤利光以来となるシーズン5勝目を記録する。しかし鬼も体調不良には勝てなかったようで、同月には三井住友VISA太平洋マスターズを欠場。以降も最後まで本調子とは言えなかったが、それまでの十分な貯金もあって最終戦の前週には賞金王のタイトルが決まりホッと一息つけた。

 最終戦を17位タイで終えた金は、12月のジャパンゴルフツアー表彰式で賞金王、最優秀選手賞、平均ストローク賞、パーキープ率賞、パーオン率賞、ゴルフ記者賞の6冠を受賞。賞金ランクでは2位に6,000万円以上の差がついた。「本当に嬉しいことしかなかった」。まさに独壇場となったシーズンをそう振り返る金だが、2016年の目標は「まずは1勝」と謙虚そのもの。リオデジャネイロ五輪出場にも意欲を示す鬼は、今年も日本人選手にとっての高い壁となるだろうか。

写真提供:Getty Images

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