先週のチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズで米男子ツアー今季2勝目を飾ったばかりのブッバ・ワトソン（米）が、タイガー・ウッズ（米）の生き方に首をかしげた。

　現在、賞金ランキングは2位、フェデックスカップポイントランクでは首位に立つなど、今季好調の理由を聞かれ「自分のしたいこと、やっていることが正しいかどうかをなぜ誰かに聞かなくちゃならないの？　自分のことは自分がボスでいたいんだ。父が教えてくれたように、自分がブッバ・ワトソンのリーダーでいたいんだよ。フォロワー（ついていく人）は楽しくないからね」ときっぱりと言い切ったのだ。

　自分のプレースタイルを貫き、実績を積み重ねつつある男の言葉は、かつて最強を誇りながら、現在スランプに苦しむタイガーのあり方にも言及する。

　スイングコーチをつけ、メンタルコーチもいるタイガーのあり方に疑問を投げかけたのだ。「僕のやり方とは違う」。テレビゲームやジェットスキーを楽しみ、ツイッターでは12万人以上のフォロワーを持つワトソンの自由な生き方は、ストイックだったタイガーとは対極だ。

「タイガーは間違った道を行っていると思う。メンタルの問題なんじゃないの？　考えすぎずにただプレーすればいいんだ。以前はものすごいショットを打って素晴らしい記録を打ち立てたじゃないか。みんながそうなように、彼も考えすぎなんだよ」と指摘。タイガーのかつてのコーチ、ブッチ・ハーモン氏やハンク・ヘイニー氏、さらに現在のコーチであるショーン・フォーリー氏とも友人であることを強調し「でも人間同士、友達として知ってるだけ。（ゴルフの）アドバイスを求めることはない」とあくまで自己流を貫く。

　なお、現在、米ツアーのウェルズファーゴ選手権（ノースカロライナ州、クエールハローC）にも出場しているワトソンは、第1ラウンドを終えてイーブンパー72で53位タイとやや出遅れ気味。だが、それでも自由なゴルフを楽しんでいる。こんな言葉を、大会直前で欠場を決めたタイガーはどう聞くのだろうか。