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石川遼独占インタビューVol.02「下からでも這い上がれる、PGAツアーは下克上の時代」

2015年1月21日（水）午前11:55

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石川遼

2007年、当時高校1年生で初出場した「マンシングウェアオープンKSBカップ」で国内ツアー史上最年少優勝を果たすと、翌年にプロ転向し18歳で国内賞金王となり、トッププレーヤーへの階段を一気に駆け上がった。

15歳でツアー初優勝した時から8年、PGAツアー本格参戦3年目を迎える石川。昨年末の沖縄合宿では2014年を振り返り、「シードを穫るゴルフから勝つためのゴルフ」への意識を高め、そのためにはショット力を課題に挙げた。

石川遼独占インタビューVol.01「勝つために必要なゴルフ」

今週開催の「ヒュマナチャレンジジ in partnership with ザ・クリントンファウンデーション」で石川の2015年がスタートする。

既にPGAツアーの新シーズンは昨年の10月に始まっているが、開幕戦の「フライズドットコムオープン」は19位タイでフィニッシュ。その後の2戦も28位タイ、26位タイと全てトップ30には入っている。 3試合の結果を見てもシード選手としての力は十分にあると言える。

ショットのミスをスコアカードに表さないこと

「開幕から2試合はショットが良くなかった。ショットでミスをしてもパーで切り抜けることが出来れば、もっと上に行けたかなって思う。」と石川が話すように、新シーズン3試合のフェアウェイキープ率は52.98%（230位）とティーショットで苦戦している。

石川「ショットでミスをしても、それをスコアカード上に表さないことが大事。ショットで攻めていける力がないと優勝争いはできない。一つショットをミスして、それをボギーにしてしまうと流れが止まってしまうも。開幕戦の9番ホールもそうだった。」

一つのショットのミスから簡単にボギーを打たないことも重要だが、ミスをしても流れを変えず、切り替えることが出来るかが課題とも言える。

125位からでも這い上がれる下克上の時代

昨年以上に優勝への貪欲さを表に出しながらも、PGAツアー3年目の石川は冷静に自分自身と向き合っている一面もあった。

石川「来年の目標はPGAツアーで優勝することだけど、プレーオフシリーズ第3戦にいくことも大きな目標。昨年は初めてプレーオフシリーズに出場して、あと2つ順位が良ければ第3戦に進めたので、今年はそこは目指したい。」

プレーオフへの想いは同世代の選手からの刺激でもあった。

「PGAツアーの注目選手は？」と質問すると、一人の若手プレーヤーの名前を挙げた

石川が注目選手として挙げたのはアメリカのモーガン・ホフマン（25歳）。
ジュニア時代からアメリカで競い合っていたというホフマンは石川と同じく昨年初めてプレーオフシリーズへの切符を掴んだ。

レギュラーシーズンでは石川より成績が悪く、FEDEXランキング124位でぎりぎりプレーオフシリーズへ進出したが、第1戦で9位タイ、第3戦で3位に入る活躍を見せ最終戦まで駒を進めた。

石川「モーガンは昨シーズンすごい順調にいってたわけじゃないけど、ギリギリで這い上がって活躍している姿を見ていると自分にも出来るなと刺激になった。今のPGAツアーは選手層が厚くなっている。モーガンのように125位くらいの選手であっても最後までいける力がある。上にいる選手がいつ落ちても、下の選手がいつ這い上がってきてもおかしくない。」

旅の一部、それもゴルフ

PGAツアーでの優勝を目指して戦い続ける石川。
日本を離れアメリカを拠点に本格参戦3年目を迎える今、石川にとってのPGAツアーとは？

石川「PGAツアーはいろんな場所を転戦するので、移動は大変だけど、その土地土地で思い出があるし、毎年訪れるレストランとか楽しみもある。その土地にどうやって馴染むか、ゴルフにとっても大切なことで、ただカップにボールを入れることだけじゃなく、一緒に回る人とのコミュニケーションやいろんな気候でゴルフをやることが勉強になる。」

人とのコミュニケーションが好きで、現地の人ともよく英語でも会話をするという石川。
アメリカでの生活にも慣れ、PGAツアーメンバーとしての自覚と誇りを持って、年を重ねるごとに成長している。

いよいよ今週、石川遼の2015年が幕を明ける。
「ヒュマナチャレンジジ in partnership with ザ・クリントンファウンデーション」は昨年も出場し、17アンダーの25位タイ。プロアマ形式の大会で例年バーディー合戦となる。昨シーズンの一大会あたりのバーディー数がツアー10位の石川がどれだけバーディーを量産できるか楽しみだ。

（写真提供:Getty Images）