米フロリダ州オーランドより番組制作スタッフが、独自視点でお届けするユニークなゴルフ最新情報！

４試合からなるフロリダ連戦３戦目、バルスパー・チャンピオンシップ最終日強風が吹き荒れる中、混戦模様となった優勝争いを制したのは、オーストラリア出身、４２歳のジョン・センデンでした。
若手の台頭が目ざましい近頃のＰＧＡツアーで、アラフォーのセンデンが俺達も忘れてもらっては困るとばかりに、首位から陥落しながらも、カッパーヘッド・コースのスネークピットと呼ばれる難しいあがり３ホール、最も難しい１６番でチップイン、つづく１７番でロングパットを沈めて２連続バーディ、ＰＧＡツアーでは８年ぶりとなる２勝目をマークしました。

石川 遼選手は、最終ラウンドで多くの選手がオーバーパーでまわる中、この日２番目のベストスコア３アンダーの６８で回り、一気に４０位上昇し、２５位タイでフィニッシュしました。
しかもフロントナインの４バーディノーボギーの３２は最終ラウンドに進んだ７５人の中で最少スコア。
辛くも決勝ラウンドに進んだあと自分のゴルフができていないと嘆いていた石川選手ですが、ついに何かを見つけたのでしょう。マスターズ出場を目指す石川選手にとって残された時間はあとわずか・・・
タイミングよく好調の波に乗って　２００９年からの連続出場記録を絶やさず、今年もオーガスタ・ナショナルで戦ってほしいものです。
石川選手は今週フロリダスイングの最後を飾る　アーノルド・パーマー・インビテーショナルに出場します。
腰が心配されるディフェンディング・チャンピオンで大会９勝目を狙うタイガー・ウッズは、腰は手当てを受け心配ないと出場を早々と表明。今週も休んだほうがいいのではないかという声もありますが、タイガーは例年ベイヒルに続く試合には出ず、マスターズを迎えるため、４週間も競技から離れることは避けたいのでしょう。ここまで来て無理はしないと思いますが、同一大会９勝、同一コースで９勝という新記録がかかっている上、勝てば通算８０勝でサム･スニードの記録にあと２勝とせまります。

石川選手が、キングことアーノルド・パーマー氏に招待され、初めてアーノルド・パーマー・インビテーショナルに出場したのは、2009年でした。
DAILY NEWS AND PARINGSと書かれた第１ラウンドのプログラムの表紙は、パーマー氏と石川選手の笑顔のツーショット。タイトルは“THE PRINCE MEETS THE KING．" 当時17歳だったハニカミ王子がキングことパーマー氏とパーマー氏のオフィスで対面した時の様子が書かれていました。パーマー氏は、「いい噂をたくさん聞いていた。実際に話してみて、本当に魅力的な青年だ。世界で活躍する選手になるだろう」と石川選手を歓迎していました。
時代は違えどゴルフをかっこいいスポーツにしてくれ、ゴルフになじみのなかった人達をコースへと導いたキングとプリンスが　キングの城と呼べるベイヒルで対面・・・
プログラムの表紙を飾るにふさわしいストーリーでした。
石川選手は残念ながら初出場のこの年 決勝ラウンドに進めませんでしたが、最終９番を終えて、ファンに囲まれサインをしていたとき、日本のファンが「マスターズでもがんばって下さい」と声をかけると、「ありがとうございます」と優しい声で応えていました。人柄がうかがえる一瞬でした。

毎年観戦に行く大会ですが、　先週からこちらの時間で午前３時からの大相撲春場所中継を見ていて寝不足が続いています。朝4時起きしてもPGAツアーはライブで見たいという方と同じで一刻も早く見たいのです。土曜の夜中も、遠藤と大砂嵐、綱取りがかかった鶴竜と地元出身、豪栄道の対決など結局最後まで見てしまいました。
でも、大相撲を見てからベイヒルでトッププロのプレーを観戦でき、LPGAツアーのJTBCファウンダースカップもテレビで楽しめるのなら、睡眠不足なんて贅沢な悩みです。 しっかり観戦してきます。

石川遼参戦！「アーノルド・パーマーインビテーショナル」放送日時
3月21日(金) 午前4：00?7：00
3月22日(土）午前4：00?7：00
3月23日(日）午後7：00?9：00
3月24日(月）午後7：00?10：00

筆者：Makiko Minoya
1995年 州立セントラルフロリダ大学 ジャーナリズム科卒業
1996年 ゴルフチャンネル入社（米フロリダ州オーランド）
好きなゴルファー：タケ小山プロ

［画像は全て©Getty Images］