賞金ランキング179位につける無名のローランド・サッチャー（米）が、今シーズンツアー最終戦でシンデレラストーリーを実現しようとしている。

　米男子ツアーのフォールシリーズ最終戦チルドレンズ・ミラクル・ネットワーク・クラシック（フロリダ州、マグノリアGC他）は現地時間12日、日没順延となった第1ラウンドの続きと第2ラウンドの競技を終了。第1ラウンドを2位タイの好位置でクリアしたサッチャーが、第2ラウンドでもノーボギーの9アンダー63をマーク。通算16アンダーまで伸ばし、2位タイのクリス・ストラウド（米）、ブライアン・ゲイ（米）に4ストロークの大差をつけて単独トップに浮上した。

　今大会の2日目を終え首位に躍り出たサッチャーは、大会前には「Qスクール（プロテスト）に向けた練習ラウンドのつもりだった」と打ち明け、Qスクールを受験し直す予定だったのだという。というのも来季のシード権を確保するためには、賞金ランク125位以内に入らなければならない。しかし現状179位のサッチャーがこの条件をクリアするためには優勝、もしくは単独2位以内に入るしかない。そんな状況にサッチャーは大会が始まる前「どう考えても無理だろう」という結論に達しQスクールに照準を合わせていた。ところがこの日、18ホールを23パットに収め「チャンスらしいチャンスはすべてものにした」と9バーディの快進撃で『63』と爆発すると「シンデレラストーリーを実現させたい」と優勝に意欲を見せた。

　果たしてサッチャーの一発大逆転はなるだろうか？