先週、プレーオフで敗れて世界ランクNo.1となるチャンスを逃したルーク・ドナルド（英）が、くじけず次の戦場に乗り込んできた。

　現地時間28日開幕の米男子ツアー、チューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズ（ルイジアナ州、TPCルイジアナ）に出場するドナルドは、先週のザ・ヘリテイジで勝てば初の王座につけるはずだった。最後の最後まで優勝を狙える位置にいたが、最終日に猛追したブラント・スネデカー（米）にプレーオフで負けてしまった。結局、王座はアジアンツアーで勝ったリー・ウェストウッド（英）に奪われ、ドナルドはその前までNo.1だったマーティン・カイマー（独）も抜けずにNo.3に甘んじている。それだけに、続けて出場する今週こそは優勝を手にし、少しでも王座に近づこうと燃えているのだ。

　予選ラウンドの組み合わせも、昨年の全米オープン王者であるグラエム・マクドウェル（北アイルランド）、崔京周（韓）と相手にとって不足はない。今季、安定した力を見せるドナルドの戦いぶりから目が離せない。

　昨年大会で初日から首位を突っ走る完全優勝を飾ったジェイソン・ボーン（米）は、ディフェンディング・チャンピオン気分を満喫している。2005年のB.C.オープンでツアー初優勝した翌年は、洪水で開催コースが変更となり、同じコースで連覇に挑めなかったからだ。今回は晴れて同じコースで連覇を狙えるとあって、4月にはメディアデーで現地入りし、大会週になってからも注目される立場を楽しんでる。「毎週、ディフェンディング・チャンピオンだったらいいのに」と笑いながら、いいイメージでプレーするつもりでいる。

　その他には、先週勝ったスネデカー、ツアー初優勝を切望するリッキー・ファウラー（米）、ビジェイ・シン（フィジー）、ジャスティン・ローズ（英）、ジャスティン・レナード（米）、カミロ・ビジェガス（コロンビア）、ジョン・デイリー（米）、今田竜二らが参戦し、激戦を展開する。