現地時間8日に開幕する第74回 マスターズ（ジョージア州オーガスタ、オーガスタナショナルGC）において、優勝候補に挙げられる選手たちとは別に気になる存在がいる。フレッド・カプルス（米）とデビッド・デュバル（米）の大物ベテラン2人だ。

　92年のマスターズ王者でもあるカプルスは、今季チャンピオンズツアーでデビューするとたちまち4戦3勝の大暴れ。レギュラーツアーでも手応えを感じ、自信満々でメジャー初制覇を達成したオーガスタの舞台に乗り込んできた。かつてタイガー・ウッズ（米）のコーチを務めたブッチ・ハーモン氏が「フレディ（カプルス）はこれまでで一番飛距離も出ている。パッティングの状態も最高だ。オーガスタで優勝争いしても全然驚かないよ」と、太鼓判を押したほど。度重なる腰痛で一度は引退を考えた男が、虎視眈々と史上最年長優勝を狙っている。

　一方のデュバルは、まだ38歳という若さながら世界ランクNo.1の座から急激に転落したことで忘れられかけていたプレーヤーだ。故障や私生活の問題などで極度のスランプに陥り、ツアー出場権を喪失。しかし、昨年の全米オープンで2打差の2位タイに入ったことで4年ぶりにオーガスタの女神の下へ戻って来た。

　不倫スキャンダルからの復帰戦で注目を浴びるタイガーや現在絶好調のアーニー・エルス（南ア）、マスターズ3勝目を狙うフィル・ミケルソン（米）や連覇を目指すアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）らが目の色を変える中、怖いものは何もないベテラン2人の動向からも目が離せない。