ヘンリック・ステンソン（スウェーデン）が優勝して2013年賞金王を決めた最終戦の興奮が冷めやらぬ中、欧州ツアーは早くも現地時間21日開幕のSAオープン選手権（南ア、グレンダワーGC）で新たなシーズンの幕を開ける。

　今大会に最も意欲を持って臨んでいるのがスコット・ジェイミソン（スコットランド）だ。前年度の開幕戦も同じ南アフリカで行われたネルソン・マンデラ選手権だったが、ジェイミソンは3人によるプレーオフを制しツアー初優勝を達成。この1勝が効いて“レース・トゥ・ドバイ”と呼ばれる賞金ランキングでも、自己最高の31位という結果でシーズンを終えることが出来た。それだけに新シーズンも開幕ダッシュを飾るべく、闘志を燃やしている。

　マスターズ覇者のチャール・シュワーツェル（南ア）や、全英オープン王者のデビッド・デュバル（米）ら実績のある選手も出場するが、同時に2014年シーズンにかける選手たちも多数参戦。地元南アフリカ勢は、黒豹と呼ばれビッグ3と並び称されたゲイリー・プレイヤー以降、アーニー・エルス、レティーフ・グーセンらメジャー王者を多数輩出しており、彼らが育てた若者たちが数多くいる。シーズン序盤の南アフリカシリーズは、彼ら若手が世界に羽ばたく大きなチャンスだけに全力で挑むことになるだろう。

　尚、ディフェンディング・チャンピオンは、史上初の欧米同時年間王者輝いたステンソンだが、ここ4週間余り悩まされていた手首の故障を理由に欠場。「南アフリカは大好きだし、ここでの優勝はうれしかったから出場するのを楽しみにしていたのに残念だ」とコメントを寄せている。