アーニー・エルス（南ア）が、メジャー4勝目を思い出のコースで手にしようと意気込んでいる。

　現地時間16日に開幕する米男子ツアーの全米オープン（メリーランド州、コングレッショナルCC）に臨むエルスは、1994年と97年の同大会チャンピオンだ。特に97年大会の舞台は今年と同じコングレッショナルCC。エルスにとっては良いイメージが残っており、復活するには最高のお膳立てが揃っている。

　メジャーでは2002年全英オープン以来優勝していないが、昨年はWGC-CA選手権、アーノルド・パーマー招待、南アフリカ・オープンで優勝しており、決してスランプだったわけでなはい。ところが今年は、米ツアーで11試合に出場。欧州ツアーにも2試合出場しているが、いずれもトップ10入りできていない。

　実力者エルスとしては不本意なシーズンを送っているが、実は97年の大会直前もケンパー・オープンで予選落ちしながら、見事にここで復活。プレーオフだった94年に続き、コリン・モンゴメリー（スコットランド）のメジャー制覇の夢を1打差で打ち砕いて優勝している。翌週のビュイック・オープンでも続けて勝って世界ランクNo.1となり、9週間王座を維持した経緯がある。それだけに、今度も最高のプレーを見せて、欠場を余儀なくされたライバル、タイガー・ウッズ（米）を始めとする世界中の人々をあっといわせたいところだ。