15歳のスーパーアマチュア、リディア・コ（ニュージーランド）の2週連続Vはメジャー2勝の申智愛（韓）に阻まれた。

　米女子ツアー今季開幕戦、ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープンは現地時間17日、オーストラリアのロイヤル・キャンベラGCを舞台に最終ラウンドの競技を終了。息詰る死闘を制したのは天才少女ではなく、ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1にも輝いたことのある申だった。

　この日、首位タイからスタートしたコは出だしの1番でダブルボギー、2番でボギーを叩き優勝戦線から脱落したかに思われた。しかし4番、5番でバーディを奪うと、首位を行く申がボギーを叩いた12番でバーディを奪い再びトップに並び非凡な才能を見せつけた。

　ところが劣勢に立たされた申が14番でグリーンを外し絶体絶命と思われたアプローチを直接カップに入れるチップインバーディで息を吹き返しコにプレッシャーをかけると、そのホールでコがボギー。続く15番で申が連続バーディを奪い差を一気に広げ通算18アンダーでホールアウト。最終日に猛烈な追い上げを見せたヤニ・ツェン（台）に2打差をつけツアー通算11勝目を飾った。

　ウィニングパットを沈めた申はこれまで見せたことのないような気迫のこもったガッツポーズで喜びを表現。「以前ここで優勝争いをして（カリー・ウェブに）敗れた思い出があります。やっとそのときの雪辱を果たすことが出来ました。とてもうれしいです。シーズン初戦を優勝で飾ることが出来て最高。今年はあと幾つか勝ちたいですね」と満面の笑みを浮かべた申。この分なら今季は昨年の2勝を超える勝星を期待して良さそうだ。

　結局注目のコはこの日3つスコアを落とし通算14アンダー単独3位。単独2位に食い込んだツェンは出だしの1番でボギーを叩いたが2番から3連続バーディを奪った後、6番でイーグルを奪取、後半にも3つのバーディを奪い通算15アンダーで首位発進の2人にプレッシャーをかけた。

　通算13アンダー4位タイに18歳のモリヤ・ジュタヌガーン（タイ）とベアトリス・リカーイ（スペイン）が入ったが、予選ラウンドをリードしたマリアージョ・ウリベ（コロンビア）は通算11アンダー8位タイに終わっている。

　またディフェンディング・チャンピオンのジェシカ・コルダ（米）は3日目に『77』を叩き51位タイに後退したものの最終日は4アンダー69にスコアをまとめ、通算7アンダー18位タイで終戦した。

　日本勢唯一出場の上原彩子は4バーディ、6ボギーと出入りの激しいゴルフで2オーバー75を叩き通算4アンダー48位タイで4日間の競技を終えている。