天才少女と言われたミッシェル・ウィー（米）が、米女子ツアー開幕戦で復活へのシーズンをスタートさせる。

　欧州ツアーと共催のISPSハンダ・オーストラリアン女子オープンは、豪州のロイヤル・キャンベラGCで現地時間14日に開幕する。待ちに待ったシーズンインにトッププレーヤーたちが勢揃いするが、注目の一人が豪州初登場のウィーだ。

　13歳だった2003年、メジャーのクラフト・ナビスコ選手権、全米女子オープンの2つのメジャーで予選を突破したウィー。翌2004年には男子ツアーのソニー・オープン・イン・ハワイに出場し、その飛距離で世界中の度肝を抜いた。女性ゴルファーでありながら「夢はマスターズ出場」ととてつもなく大きく“規格外”のプレーヤーとしてその名をとどろかせた。

　ところが16歳にプロに転向後は今ひとつ。通算2勝を挙げてはいるが、名門スタンフォード大の学生と二足のワラジを履いており、ゴルフばかりではなく学業、キャンパスライフなど大学生活をしっかりと送ったおかげで、ゴルフの成績は平凡なものだった。昨年6月にきちんと卒業したものの、その代償として昨季のゴルフは過去最悪と言ってもいいような成績に終わっている。

　それでも、今季からはプロゴルファー一本に専念するべく、コーチのデビッド・レッドベターの元で例年より長く練習した。「ショートゲーム、パッティング、ゲームの全てを立て直すために努力している。2013年はいい年にしたい」と、目を輝かせている。

　大会の目玉選手として豪華な組み合わせの予選ラウンドも用意されている。ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1のヤニ・ツェン（台）と顔を合わせるだけでなく、先週欧州＆豪州ツアー共催のISPSハンダ・ニュージーランド女子オープンで15歳のアマチュアにして早くも3勝目を挙げたリディア・コ（ニュージーランド）との直接対決も実現する。“天才少女”の先輩としてコには負けられない。開幕早々から激しい闘志を燃やすウィーから目が離せない。

　もちろん、昨季のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーであるステイシー・ルイス（米）や全英女子オープン優勝の申智愛（韓）、レクシー・トンプソン（米）、カリー・ウェブ（豪）ら実力者たちも揃って参戦。ツアールーキー、上原彩子もこれに混じって早くも戦いに飛び込んで行く。