世界No.1のR.マキロイ、リオ五輪は欠場!?
2013年1月4日(金)午前11:00
世界ランクNo.1のローリー・マキロイ(北アイルランド)が、ゴルフが正式競技として復活する2016年リオデジャネイロ五輪を欠場する可能性が出てきた。
北アイルランドは、アイルランド島にあり、アイルランド共和国と隣接している。島全体が英国に併合されていた時代から独立戦争を経て島は分割され、現在は北アイルランドだけが英国領となっている複雑な事情がある。そのため、ゴルフが五輪正式競技となることが決まると、アイルランドチームで出場するのか、それとも英国チームで出るのか、という質問を何度も受けるようになった。そして、これまではこの質問について明言を避けてきたマキロイだったが、BBCのドキュメンタリーの中で欠場の可能性を示唆したのだ。
「北アイルランドはアイルランドとも英国とも関係があるから、自分たちは非常に難しい立場にある。北アイルランドというチームが作れるなら、僕はその一員としてプレーするのに」と苦悩する心中を吐露。「どちらかの国の一員としてプレーすることでも、プレーしないことでも沢山の人を失望させてしまう。3つある選択肢の中で慎重に考えているんだ」と語り、五輪を欠場することも匂わせた。
実はマキロイは2009年に「英国チームの一員としてプレーするだろう」と発言している。しかし昨年、一部の新聞でそのことを報じられると「あれはあの時だけのこと。弱音は吐きたくないけど、(このことに関する)すべてがフラストレーションになっている」と語り、発言を後悔していると告白している。
いずれにしても、23歳でメジャー2勝&世界ランクNo.1という実力者が、政治的事情で出場するか否かの決断を下さなければならない現状。北アイルランド、英国の関係者はもちろんのこと、五輪関係者も改めて考えてみる必要がありそうだ。