2011年全米プロゴルフ選手権王者、キーガン・ブラッドリー（米）が怒涛のゴルフで単独首位に立った。

　米男子ツアー、HPバイロン・ネルソン選手権の第1ラウンド（現地時間16日／テキサス州、TPCフォーシーズンズ・リゾート）を10番からスタートしたブラッドリーは16番までの7ホールで5バーディを奪ったが、18番でボギー。続く1番でもボギーを叩き、勢いが止まったかに見えた。

　ところが、2番から5番までの4ホールでバーディを3つ奪うと、7番パー5ではイーグル奪取に成功。8番もバーディとして9アンダーまでスコアを伸ばした。最終ホールとなった9番の第2打は残り136ヤード、ウェッジで打ったボールはピンに一直線に向かったため、「（直接カップインしてイーグルの）59というスコアが頭にちらついた」とブラッドリー。

　残念ながら、直接カップインはできなかったが、イージーバーディで10アンダー60。「こんなにショットがよくて何もかもうまく行くことは珍しいけど、今日はそんな日だった。カップが大きく見えた。外れたパットだって、ほとんど入りかけていたからね」と笑いが止まらなかった。ブラッドリーはゴルフが易しくて仕方がなかった一日を終えて、単独2位のチャール・シュワーツェル（南ア）に3打差。2011年以来の大会2勝目を狙う。

　その他上位陣は、6アンダー64の3位タイにハリス・イングリッシュ（米）、ロバート・カールソン（スウェーデン）、テッド・ポッターJr.（米）の3人。メジャー2勝のアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）が5アンダー65で6位タイにつけている。

　このほか主な選手では、2011年日本ツアー賞金王のベ・サンムン（韓）が4アンダー66の9位タイ。ルイス・ウーストハウゼン（南ア）が3アンダー67で14位タイ、マーティン・カイマー（独）、Y・E・ヤン（韓）らが2アンダー68で28位タイ発進となっている。

　史上最年少の14歳でマスターズに出場してローアマを獲得し、今大会が米ツアー3試合目となるグアン・ティンラン（中）はイーブンパー70。ディフェンディング・チャンピオンのジェイソン・ダフナー（米）、メジャー3勝のパドレイ・ハリントン（アイルランド）らとともに77位タイと出遅れた。

　日本勢は、少ないチャンスを生かして賞金を積み重ねたい今田竜二、ツアー常駐1年目で手探りが続く石川遼が、いずれも1オーバー71で98位タイ。予選通過には巻き返しが必要な出だしとなってしまった。